東洋大学地方創生セミナー(2015.03.27)

日本の将来人口動向は、今後、人口減少が加速度的に進行する見込みである。2020年代初めは年60万人が減少する。また、2040年代には年100万人が減少し、高齢者の比率も減少すると予測されている。こうした状況を一足先に気づくこと、動機付けることが重要である。また地方の人口減少は都市部の問題であることも大きなポイントである。東京だけが成長すればよいのかという問題ではない。地方創生戦略では多極型成長モデルを作ることを念頭に、人口減少に歯止めをかけること、集中を是正することを踏まえ、基本目標と数値指標を定めるものである。将来の命運を決める戦略であり、次の5年の政策の始まりでもある。

このため、人口予測、人口ビジョンは慢性疾患の診断書のような位置づけである。地方創生戦略は全体の診療方針のような位置づけであり、地域再生計画はプロジェクト、治療である。どこが病気なのか、みんなでしっかり考えることが重要である。ピラミッドの頂点のみが生き残るようなビジネスモデルでよいのか。11人のサッカーが2人退場し9人で試合をする、そんな地方創生戦略が求められている。

  • 例えて言えば
    人口予測、人口ビジョンは慢性疾患の診断書
    地方創生戦略は全体の診療方針
    地域再生計画は治療、プロジェクト

(内閣官房まち・ひと・仕事創生本部地方創生統括官山崎史郎氏講演より文章化)

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