ビジネスプランテーマ:プレイリーダー
長岡俊一郎(土木学科3年)
■プレイリーダー研究(ワードファイル)
T.研究目的
私は、救難援助ボランティアを行っており、遊び場に関するソフト支援の方法に興味を抱いている。土木計画学演習Vにおいて、世田谷区にある羽根木にあるプレイパークを見学し、プレイリーダーの存在を知った。このことから、羽根木プレイパークと片倉うさぎ山公園のプレイリーダーについてその実態を研究することとした。公園は整備されれば終わりではない。また、現在放課後の児童対策の観点からあそび活動の充実やプレイリーダーの存在が注目され始めている。地域が如何に公園を活用して行くかは、コミュニティ活性化を図って行く上で重要な課題である。以上からプレイリーダーを通した公園活動やコミュニティ活性化の方向性を検討する。
U.調査内容
1. プレーパークとは何か。
・ プレーパークは一般的な公園のようにきれいに整備されていない。手作りの遊具やのこぎりなどの工具がおかれていて、子供たちがものを作ったり、手作りの遊具が散在している雑然とした遊び場である。
・ ここでは、工具も火も使う。廃材で小屋を建てたり、シャベルで大穴をほったり、ダムや水路を作ったり、木にロープをかけ、よじ登ったり、泥山を滑り降りたり、時には泥団子の戦いなども行われている。
・ プレーパークには、禁止事項の看板は立っていない。そのかわりに、「自分の責任で自由に遊ぶ」というモットーが掲げられている。そして、そのモットーが十分に生かされるように、初めから危険を回避するのではなく「危険があるから自らも注意するし、冒険心・挑戦心もわく。そして小さなケガを繰り返すなかで、初めて大きな事故から本能的に自分の身を守る事ができる」と考える場所である。
・ プレーパークには、プレイリーダーと呼ばれる遊びの監督者(指導員)が配置されている。火・水・土・木など遊びの素材と道具工具が用意され、プレイリーダーのもと遊具も自分たちの手によってプレイパークがつくられている。
2. プレイリーダーとは何か。
・ プレイリーダーとは、遊びの指導者であるが、子どもたちにとっては、格好の遊び相手である。
・ プレーパークの開園日には、常時プレイリーダーがいる。
・ 親たちからすると、いつも遊び場にいて、何かあったらすぐに対応してくれる安心感を与えてくれる人である。
・ プレイリーダーは子どもたちが色々な遊びを展開できるように、道具や素材を用意することが必要であるが、プレイリーダーの仕事はそれだけではない。
・ 大切なのは、「危ないから」「汚れるから」やめなさい、と言う親たちに、「もっとゆとりと信頼をもって子どもを見守ってあげて欲しい」と伝えることである。そして、子どもが本気で遊ぶことができる環境を作ることが重要なテーマである。
・ 冒険遊び場・プレーパーク発祥の地は北欧のデンマークである。一人の造園家が子供は大人が造ったおしきせの遊び場より"危険だから遊んではいけない"廃材置き場でのほうが生き生きと遊ぶ事を発見した。廃材を転がしただけの遊び場は1943年に始まり、プレイリーダーの歴史もそれと共に始まる。その後、冒険遊び場の取り組みはイギリス、スウェーデンで発展し、全欧に定着した。それと共に今では教師と同様、プレイリーダーも社会的職業として身分が保証されている。
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