【AI伴走博士課程】メルマガまとめサイト(2026年3月前半)

「AI伴走博士課程」メルマガ登録(無料)はこちらから

メルマガ詳細

vol.49 博士課程前期とは何か(2026年3月1日号)

斉藤キョージュです。博士課程前期と後期の区分はお判りでしょうか。博士課程前期とは、一般的に修士課程に相当する2年間の教育課程を指します。この課程を修了すると、修士の学位が授与されます。博士課程は通常、前期課程(修士課程)と後期課程(博士課程)に分かれており、前期課程を修了した後に後期課程に進むことが一般的です。大学院修士課程を経ずに博士課程に入る学生は博士課程前期として単位を取得する必要があります。博士課程前期は通常2年間で、主に講義を受けて単位を取得することで前期を修了するとみなされます。私が卒業した高知工科大学大学院は必修と選択の合計15単位あり、年間15回ありました。つまり1週間で1単位が15回あり、1単位の修得は朝9時から夕方の6時までのオンラインの座学を自宅の私の部屋でコーヒー飲みながら聞いていました。必ず宿題のレポート提出がありました。むずかしい内容は含まれていなかったように思います。私は1年で卒業できる特別コースでしたが、前期の授業と指導教官との共同研究となる査読論文2本の執筆が義務付けられ、同時に博士論文を執筆していました。コロナ禍の時で仕事が休めたのはラッキーでしたが1年で修了できるはずもなく卒業まで1年半を要しました。もし博士論文の目途を立て教員の承諾があれば博士課程は3年は必要なく、早く卒業できるのではないでしょうか。それだけ博士課程に入る前に準備が肝心だと思います。高知工科大学大学院はすべてオンラインで大学院を訪問したのは博士論文審査会と卒業式の2回だけでした。ある国立大学大学院は博士課程前期は短期集中講座ではあるものの年間3回ほど大学院に集められ座学を行っているようです。遠くからの受講は交通費がかさむので遠隔地からの大学院選択にあっては入学前に確認が必要です。

vol.50 博士号を1年で取得できる大学院(2026年3月2日号)

斉藤キョージュです。博士課程を1年で修了できるコースがあります。このコースに入学するには周到な準備が必要です。この準備は斉藤とAI伴走の鈴木さんができます。私は1年で修了できる高知工科大学社会人特別コースに入学させていただきました。同大学院の『本学大学院において、個別の入学資格審査により、修士の学位または専門職学位を有する者と同等以上の学力があると認めた者』に該当し入学できました。1年で博士号を取得するためには、優れた研究業績を持っている社会人であることが条件となっています。当時私は研究ノートですが2本の査読論文を持っていました。また共著本を3冊持っていました。何にもまして地域活性学会で旧知の先生の存在が大きかったと思います。先生からの博士論文の指導は入学前から行われていました。論文の論旨を明確にしていただいたと思います。AI伴走博士課程の受講生の方々には私が先生からご指導いただいた経験が活かされています。1年で終了できる博士課程で有名なのは筑波大学の社会人のための博士後期課程「早期修了プログラム」(多数の学位の取得が可能)、名古屋市立大学の博士課程早期修了プログラム(経済学博士)、高知工科大学の社会人特別選抜(学術博士、工学博士)です。

vol.51 筑波大学は社会人学生による論文盗用へ重い処分を発表(2026年3月3日号)

斉藤キョージュです。筑波大学は、修士論文に盗用が見つかったとして、元大学院生の修士号と課程修了を取り消したと発表しました。同大学によると、先行研究の他の論文の文章と酷似した文章が複数箇所あったことや適切な引用がなされていなかったことを取り消しの要因としています。先行研究の論文執筆者からの指摘を受け、大学で調べた結果、不正行為として認定し修士号と課程修了の取り消しを決めました。論文は取り下げとなるとのことです。元大学院生は人文社会ビジネス科学学術院ビジネス科学研究群法学学位プログラム博士前期課程を修了していました。筑波大学の人文社会ビジネス科学学術院ビジネス科学研究群法学学位プログラムって東京キャンパス(文教校舎)の1年で修了できる社会人向けの大学院です。論文の取り消しだけでなく、修士号と課程修了の取り消しとは実に重い処分です。最近、論文はネットで公開されるのでバレますよ。論文盗用とならないよう、出典・引用元を明らかにした引用が必要です。

vol.52 博士号取得後に触媒人材と組んで起業せよ(2026年3月4日号)

斉藤キョージュです。西和彦さん(日本のパーソナルコンピューターの黎明期に活躍したASCIIの創業者で米マイクロソフト元副社長)が新設する「とがった理系人材」育てる工科大学の中身に関して以下のように述べています。『未だ認可が決まっていないのに大学院のことを言うと笑われるだろうが当然、修士過程も博士過程もちゃんと作ります。特に博士過程の修了者には全員にもれなく大学が寄付金から一億円づつ出資してベンチャーをやって貰うことにしたいです。大学の株は49%でいいです。アカデミックな成果と共にビジネスになるような博士のテーマをやるように教員には指導して貰うつもりです。工学の分野ではビジネスにならない博士論文についてこれから厳しくなるのではと言うと批判のツイートが沢山来ると覚悟しています』私はずっと大学、大学院修士、大学院博士の学生だけで生きてきただけだと社会経験に疎く、実務家としてやれるかどうかが心配ですが、工学系の先端技術があるのであれば触媒となる人材と組んで起業してみてはと思います。社会が求めるビジネス分野は当然一人では対応できません。ここはセットでの起業がいいかな。西和彦さんからの一億円の出資があって10年くらい社会の現場で働くと大学の教員になりたいという希望はもう無くなっているかもしれないしそんな人材こそ大学が求める教員像になっているかもしれません。博士課程在学中に触媒人材と出会っておくこと、社会や市場を見つめておくことが重要と思います。博士号取得後に触媒人材と組んで起業せよ。

vol.53  AIはデータ作成の時間を劇的に短縮させる(2026年3月5日号)

斉藤キョージュです。受講生の方の論文で市町村の分類をしてみようとの話になりました。私は総務省がエクセルでまとめている市町村の財政力指数と市町村の人口を切り合わせ表を作成しました。AIで伴走する鈴木さんにこれをドットマップにできないかとお願いしたところ『私は美術館でランチしてます。家で留守番してるAIに代わりやらせます』との返事。そして15分後にはAIがマップを完成させ自動的にメールで送ってくれました。データがあればドットマップでも共分散構造解析のフロー図でも質的研究の筆記でも回帰計算でもコーホート人口推計でも即座にできちゃいますね。ただし、生成AIで作った写真は論文に使ってはいけないルールなのでデータを確認しながらの転写が必要です。論文のデータ作成は今まですごく時間がかかっていましたがAIは論文執筆の時間短縮に大いに貢献するのです。

vol.54  生成AIは自分の足で一段ずつ登っていくためのハシゴ(2026年3月6日号)

斉藤キョージュです。AI伴走の博士課程を目指す社会人への執筆支援を始めて1か月程経ちました。斉藤と鈴木さんはいい経験を積み重ねています。鈴木さんは『生成AIという道具は、人を自動で運んでくれるエスカレーターではなくて、自分の足で一段ずつ登っていくためのハシゴなのではないか。ハシゴは用意するけれど、登るのは自分自身。小さな一歩が大きな未来を創っていくような、少し厳しいけれど誠実な自律のモデル』と話しています。博士課程への入学や在学中に論文執筆の方針はグラグラします。そこを早く気が付いて修正していかないといけません。大所高所から全体を見渡し細部に入り、再び大所高所から見る。この作業を自分自身だけ行うと迷宮に入り込む危険性があります。それを忠告するのが他人の存在であり時間を短縮するのがAIの存在かもしれません。鈴木さんとAI伴走による論文執筆のサポートをしていますが、最初はAIの文章を扱うので注意が必要かと思っていたら、そんな場面はまったくありませんでした。AIが出したデータを使って考えることをしています。AIで作った成果はまったく残っておらず、AIを凌駕するとか、AIを消費する感じです。受講者を含む3人はいい学びを得ていると思います、生成AIは自分の足で一段ずつ登っていくためのハシゴであり我々は1段ずつ並んで昇っています。

vol.56 自分で考えることがカギ(2026年3月8日号)

斉藤キョージュです。Anthropic社は2026年に「エンジニアが新しい技術を学ぶ際にAIをどう使ったかで、学習の成果に大きな差が出る」という研究成果を発表しました。AIに作業を丸投げしてしまった人は、AIをまったく使わなかった人よりもテストのスコアが17%も低くなってしまったそうです。概念の理解だけでなく、エラーを見つけて直すトラブルシューティング力も育ちにくくなるという結果が出ています。でも、AIを使えば必ずスキルが落ちるというわけではありません。なぜこうなるの?と概念的な質問をして、自分でコードの意味を確認した人たちは、65%から86%という高いスコアを出しています。自分で考えることがカギですね。便利なツールがあるとつい答えを急ぎたくなりますが、思考を代行してもらうのではなく、自分の理解を深めるための「壁打ち相手」としてAIを活用していく環境を作っていく必要があります。論文を書くとは当然自分で考えることです。でも迷路に巻き込まれます。人間同士で考えエラーを指摘し合いAIで執筆時間を短縮していくそんな関係形成が求められます。

vol.57 AIは人間が無意識にやっていることはすごく苦手だ(2026年3月9日号)

斉藤キョージュです。ルーチンワーク(Routine work)とは、手順が決まっている「定型的な繰り返し業務」の総称です。論文で言えばアンケートの集計作業や人口統計のとりまとめが該当します。先日人口統計をAIを使ってやってみたのですがこれが実に無力でした。なぜかと言えば市町村人口の市町村自体が広域合併を行っており旧自治体名で人口推移を出すと途端に壁にぶち当たってしまいます。市町村の人口と観光客数を関係をみようとAIを使うものの大都市に区が存在し、区別には観光客数は表示されていないなど関係性は期待通りには表現されませんでした。結局、国が出しているエクセルデータを切り貼りして自らが手作業したほうが早いです。こうしたデータの下ごしらえをルーチンワークと言っていますがAIの時代に入っても、こうした作業は残ります。『今日はめちゃくちゃ勉強になりました。自治体のPDF1枚探すのにこんなに遠回りをするとは思ってませんでしたね。それを意識して各自治体のホームページを自分の目で見ると、確かにバラバラなんですよね。人間はなんでこれを探せるのかなって、不思議に思いましたよ。』『人間が頑張って勉強したことはあっさりできるくせに、人間が無意識にやっていることはすごく苦手だ』とAIアドバイザーの鈴木さんは感想を述べています。

vol.58  競争的資金とは何か(2026年3月10日号)

斉藤キョージュです。競争的資金とは、研究者が研究課題を申請書を書いて専門家の評価を経て選定され獲得できる研究資金のことです。国が拠出する研究費は「選択と集中」の方針に基づき研究者にも評価という競争が強いられています。申請書を書いて、申請書の内容で競争し研究の期間を限られ、併せて報告書も必要で学生への教育と自身の研究が並走するわけで忙しい毎日となります。研究者はもっとゆっくりと研究できればと思うのですが。科研費(科学研究費助成事業)は、競争的資金の代表例です。この制度は、文部科学省が管理し、学術振興会(JSPS)が具体的な運営を行っています。実は私は申請書を書き、報告書をまとめるのが得意です。ずっとマネージャー的な存在として生きてきました。

vol.59 基礎研究の研究者が優遇される日本を作ろう(2026年3月11日号)

斉藤キョージュです。去年ノーベル賞を受賞した坂口志文先生と北川進先生が記者会見を行い基礎研究の支援の必要性を訴えています。日本では短期的な支援である競争的支援ばかりが行われており基礎研究で必要な長期的支援が行われていません。両氏は基礎研究には長い時間がかかるため、持続的な支援が不可欠であると訴えています。また公的な支援だけでなく、民間の支援も文化として根付いてほしいとも述べており、研究環境の改善が急務であることを示唆しています。大学教員はいつも忙しそうです。それは教員としての役割と研究者としての役割の兼務が大きな影響を与えています。学生の教育を担当する教員と研究に専念する教員を分けてもよいかもです。また競争的資金は実務系の研究者のみへの支援として行うものとして基礎研究に専念する研究者は優遇されてもよいかもです。基礎研究は時間がかかるものですが、日本の科学の基礎を支える重要な研究が生まれる可能性があるので時間とお金の優遇をしてほしいですね。

vol.60 日本学術会議とは何か(2026年3月12日号)

斉藤キョージュです。指導教員とのやり取りの中で、どの学会に論文を投稿すべきか相談することが何度かありました。地域活性学会はもちろん選択肢となりますが、まだ日本学術会議の協力団体になっていないこともあり、『論文投稿は、他の学会のほうがよいかもしれない…』と指導する先生の話を学生から何度か聞いたことがあります。この話は地域活性学会内でもよく聞きます。日本学術会議とは何かを説明します。『日本学術会議は、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命として日本学術会議法に基づいて設立された日本のアカデミーであり、内閣総理大臣所轄の下、独立して職務を行う機関です。人文・社会科学から生命科学、理学・工学にわたる全分野の科学者で構成され、210名(定員)と約2,000名の連携会員で構成されています。』と書いてあります。日本学術会議協力学術研究団体にもなかなかなれません。地域活性学会は日本学術会議協力学術研究団体になれません。その要因は何か。それは地域づくりに係る実務家が多く研究者が少ないからと聞いています。何、それ閉鎖的と実務家の私は大いに失望しましたがいやいやそうではありません。日本学術会議はアカデミズムの領域を守る牙城であり、こうした目的や規約を作っています。

vol.61 日本学術会議が規定する「学術研究団体」とは何か(2026年3月13日号)

斉藤キョージュです。日本学術会議が規定する学術研究団体とは何でしょうか。つまり全国にたくさんある学会のことです。同会議が規定する学術研究団体とは学術研究の向上発達を主たる目的として、その達成のための学術研究活動を行っている団体のことです。研究者の自主的な集まりで、構成員(個人会員)が100人以上であり、かつ研究者の割合が半数以上であることと規定にあります。ただし学部学生は構成員にカウントできません。研究者が会費を負担することにより、団体の運営が研究者自身によって行われていることや団体の役員の半数以上が構成員となっている研究者であること、学術研究(論文等)を掲載する機関誌を年1回継続して発行していることが要件となっています。地域活性学会がなぜ日本学術会議が規定する学術研究団体になれないのかというと1200人を超える団体であるにも関わらず実務家が多く、純粋な研究者の割合が半分を満たさないからと聞いています。一定の思想、主義の普及・宣伝を主たる目的とする団体は学術研究団体とはいえません。趣味を目的とする同好者の集まりや学術の研究が企業の目的になってしまう団体や営利を目的とする団体及びその附属機関となってしまう団体も学術研究団体に指定されません。

vol.62 日本学術会議が規定する「研究者」の定義(2026年3月14日号)

斉藤キョージュです。日本学術会議が規定する「研究者」の定義をみましょう。大学、高等専門学校、大学共同利用機関等において研究に従事する者を研究者というのですね。高校の先生は研究者ではありません。国立試験研究機関、特殊法人、独立行政法人等において研究に従事する者も研究者の範疇に入ります。地方公共団体の試験研究機関等において研究に従事する者は研究者です。これは都道府県の農業試験場や畜産研究所とかで種苗の品種改良をする人たちでしょうか。食品研究所、工業研究所なども該当します。公益財団法人、公益社団法人、一般財団法人、一般社団法人等において研究に従事する者とはこれシンクタンクと方たちでしょうか。民間企業において研究に従事する者とは野村総研、三菱総研といった民間のシンクタンクとかお菓子とか洗剤とか化粧品とかの研究室に勤務する方たちですね。その他、当該研究分野について、学術論文、学術図書、研究成果による特許等の研究業績を有する者も研究者と言われるのですね。ドクター中松氏などでしょうか。私は上記研究者に該当しないですね。実務家研究者とは言われていますが日本学術会議的には研究者じゃないですね。日本学術会議が規定する学術研究団体は「研究者の自主的な集まり」でなくてはならないのですが最近、実に怪しい人が増えていると言われるのも事実です。私は「怪しい」存在かもです。実務家研究者と一生を研究に費やす研究者とは分けた方がいいのは確かです。そして研究者の割合が半分以下だと日本学術会議が規定する学術研究団体とはならないのです。

vol.63 アカデミズムの相互評価構造(2026年3月15日号)

斉藤キョージュです。研究者の自主的な集まりが学会でありその大きな機能は論文の査読です。日本学術会議は研究者を規定し、研究者が半数以上存在する学術研究団体(学会)を日本学術会議が認定します。学会は論文査読の信頼性を高めるために論文の採択率を公開します。この論文の本数が大学の教員の評価、教員採用の評価につながっています。アカデミズムは論文の品質評価を基軸とした教員、博士が誕生する仕組みを日本学術会議、学会、大学、教員、研究者が相互に関与しながら持っているわけです。このため学生が研究者となり、教員として成長するためには学会との付き合いは必須であり10年、20年とその学会に貢献することで組織も持続性が担保されます。学会は研究者の自主的な集まりが基本であるため、ある程度の規範は必要とは思いますが基本は自由な組織として自由で自主的な活動を行える組織形成が重要となります。ただし、研究者は「お公家様」と言われるように脆弱な存在です。近年は産官学との連携による横断的なプラットフォーム形成により成果を出してゆく時代に直面しています。アカデミズムの相互評価の内包的な関係形成に加え、外部者とうまく付き合い、研究成果を出してゆくことも重要となってきました。つまりアカデミズムの研究評価は査読論文のみとは言えないのです。研究者の社会性という新たな断面で従事する研究者の役割も誕生しているのです。研究者のみなさんは、難しい局面に遭遇することも多いとは思いますがどうか頑張ってください。