地域研究領域に関する論文の書き方
地域研究領域に関する論文の書き方(目次別)
第1章:はじめに
論文の目的を書き、問題設定(Key Research Question)を提示し、なぜそれが学術的および実践的に重要かを説明する。この章は、以下のような内容を含みうる。
- 論文の目的
- 実証領域の選択。なぜその実証領域が論文の目的に合っているのかを説明。
- 論文が依存する理論的な領域。地域組織論、地域戦略論、地域制度論、地域経営論、地域づくりに関する歴史、産業論、イノベーションマネジメント論、マーケティング、他。
- 本論の中心となる問題設定(Key Research Question:KRQ)。これに答えて論文は完結する。
- 問題設定(KRQ)に至った経緯。背景説明。
- なぜその問題設定が重要であるのか。学術的な貢献について説明する。
- その問題設定に答えることで、企業や産業や社会に対しどのような貢献が可能かを説明。
- 論文の章立ての概要。
第2章:文献サーベイ
- 研究分野を限定して関連分間を簡単に紹介。あくまでも、その論文が本論文のKRQに答えているかを明言する。分野は複数分野であることもある。
- ただ「読みました」ではだめ。それが本論文で提示した問題にどこまでこたえているかを明示する。
- その結果、文献サーベイの終わりに「既存文献では本論の設定した問題に、あるところまで答えている」「しかし完全には答えておらず、そこにリサーチギャップがる」「本論文ではこれに答えてリサーチギャップを埋める努力をする」という構成で次の章に進む。
第3章:研究方法と研究対象
- リサーチギャップが存在することを前提に、それを埋める研究調査の計画の概要を示す。
- 研究方法として、たとえば事例研究を行うのか、統計的分析を行うのか、などを予告し、なざ、このKRQに対してその研究方法が最も適するのかを明示する。
- 実証分析の対象となる地域や現場を特定し、なぜ、その実証フィールドを選択することは、KRQに答えるうえで適合的であるのかを明示する。
- 調査の概要を説明する。訪問調査なら訪問の回数と質問方法など、統計分析なら対象や散布リサイズや抽出方法や用いた統計的手法など。使ってよい統計手法とよくないものがあることに注意。
第4章~ 実証研究とその結果
- 事例研究なら複数の事例の概要を説明する。
- 統計分析なら、調査結果を基本統計、主要な結果などに分けて説明。
- 論理の筋道を明確に。大事な寄り道情報は注や補論で処理して、メインのストーリーがあいまいにならないように注意する。
最終章 結論とインプリケーション
- 冒頭のKRQにどこまでこたえられたかを明言する。
- 結果からどこまでが言えて、どこまでしか言えないかを明示する。
- 結論ははっきりと慎重に。
- インプリケーション(含意)は多少は大胆にのびのびと。
- 残された課題もきっちりと書く。